なっきーの雨垂れ石を穿つブログ

アラ還お気楽主婦の日常

『変な家2』資料①行先のない廊下

2022年6月10日と17日

根岸弥生さんへの取材と、調査の記録

 

根岸さんは、小学生の息子和樹くんが図書館で借りてきた『変な家』の表紙に描かれた間取り図を見て、子供の頃の記憶がよみがえってきた。

富山にあった彼女の実家には、『行先のない廊下』があった。


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子供の頃、一度だけこの廊下について父に尋ねてみたが教えてくれなかった。

母とは気安く質問できる関係性ではなかった。

根岸さんの母は厳しい反面、自分を避けているような雰囲気もあったという。

また、過保護とも言える面もあった。

リビングと庭側に面する大通りには絶対出ては駄目と言われた。

 

今は両親共に他界し、実家は取り壊されたが、遺品を整理した時に、意外なものが出てきた。

母の引き出しから封筒に入った68万円。

和室の押し入れから、片腕と片脚が折られた木彫りの人形。

 

気味の悪い人形は捨ててしまったが、実家に纏わる疑惑からの呪縛から逃れられないでいる。

彼女は一枚の写真を取り出した。

建設中の実家の写真。

骨組みには「建築中 ハウスメーカー美崎」の垂れ幕、そして何よりも目を引くのは写真の端に写っている小さな一輪の赤い花。

 

大通りに置かれた花、常識に考えてそれは献花だったのでは?と考えた筆者は、当時の新聞を調べると、やはりその場所で事故があった。

建築現場のトラックに轢かれ、小学生の男の子が亡くなっていた。

ハウスメーカー美崎」に問い合わせると、当時を知る池田さんという人に会うことができた。

本来なら『行先のない廊下』の先は玄関ホールだったが、事故が起こってしまったので改築することになった。

これで『行先のない廊下』の真相は解明された。

しかし、池田さんは不可解な事を話し始めた。

家が完成してから5年程経った頃、根岸さんのお母さんが「南東の角部屋だけを取り壊す工事はできるか」と尋ねてきた。

その部屋とは根岸弥生さんの部屋なのだ。

 

何故、娘の部屋を取り壊そうとしたのか?

その真相は?