なっきーの雨垂れ石を穿つブログ

アラ還お気楽主婦の日常

映画『国宝』2回目の鑑賞

こんにちは!なっきーです

 

映画『国宝』2回目観てきました。

公開されてから1ヶ月過ぎても、地方のシアターで1日5回上映するのはホント稀な事。

都会では満席で予約取れない日もあるとか。

7月13日時点での興行収入56.0億円。

今も尚、右肩上がりみたいです。

 

再び観に行こうと思ったのは、

あるシーンの台詞を確認したかったから。

 

花井半二郎が花井白虎、花井東一郎(喜久雄)が花井半二郎をそれぞれ襲名披露する舞台で、半二郎が吐血して倒れる。

運ばれて行く半二郎を呆然自失の喜久雄が、ボソッと「死んじまえ」と小声で呟いた後、「すんません、すんまへん」と謝っていた。

 

でも、何で「死んじまえ」なんて呟いたんだろう?

血縁ではない喜久雄にとっては半二郎は唯一の後ろ盾なのに。

理解しがたく疑問に残る。

 

半二郎の名跡は継いだものの案の定、主役級の役が貰えず、その上、週刊誌に諸々暴露(ヤクザの子、芸者との隠し子がいる)されてしまう。

挙句の果て、彰子に手を出したことで、父親の吾妻千五郎に激怒され、歌舞伎界を去る事に。

 

春江は喜久雄と関係があって、ずっと支えるって言ってたのに、どうして俊介と逃げたのか理解できなかったけど、

誰かを支えることが自分の価値だと考えてる人なのか?

結果として、俊介の子を産んで『血縁』を作ったことで幸子に認められてるから、したたかな女だわ。

(私なら背中に入れ墨のある嫁はムリ)

 

私が好きなシーン、

喜久雄が半二郎の代役(お初)をすることになった初日。

楽屋の化粧前で緊張のあまり筆を持っ手が震える。

「幕上がる思うたら、震え止まらんねん」

「守ってくれる血が俺にはないねん」

 

筆を喜久雄から取る俊介、

「芸があるやないか」

 

喜久雄は『血縁』を、俊介は『本物の芸』を求めてる。

 

喜久雄と俊介、

ライバルであり、時にいがみ合い決裂し、それでも、生涯お互いなくてはならない存在。

 

 

『国宝』が秀作なのは言うまでもないけど、

シアターで観る価値があるのは、歌舞伎上演中のカメラワークに尽きる。

奈落から徐々に上がり客席が見えてくる、

演者の後方からの衣装引抜、

道成寺の鐘を登る役者と後見、

『二人藤娘』『二人道成寺』舞踊は華やかで

晴れやか気分になる。

 

曽根崎心中

喜久雄、俊介のお初は、各々台詞回しに個性が出ていて、

特に、俊介がお初、喜久雄が徳兵衛の舞台は胸が熱くなった。

 

心中を覚悟したお初と徳兵衛が花道を行く演出は、お初がリードするのが定石らしい。

俊介は重度の糖尿病を患い左足は切断し義足、右足も殆ど壊死している状態。

お初(俊介)が転んでなかなか立ち上がることができなかったけど、なんとしても徳兵衛(喜久雄)より先に行けねばならないと必死にもがく。

最期の最期まで、『本物の役者』であろうとした俊介に胸が熱くなった。

 

 

追記

トイレの心配があったので、上映前に大福を食べました。

大福に含まれる糖質(グリコーゲン)は、体内で水分と結合する性質があって、

大福を食べることで、体内の水分が一時的に尿として排出されにくくなり、結果として尿意を抑える効果が期待できると考えられているそうです。

効果はありましたよ。

 

nackyishiwougatu.com

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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